こんにちは、みっぽです。
タイトルのとおり、次男の育休中にTOEIC850点を取りました。
この記事では、
- TOEIC850点を取るために必要だった勉強法
- 育児をしながら学習時間を確保する方法(モチベーションの高め方)
- TOEIC850点を取って見えてきた今後の英語学習
について書きます。
○ 育児休業中に何かスキルを身につけたい!と思っている方
○ 育児をしながら自分の時間を取ることが難しくて悩んでいる方
の参考になれば幸いです。
***
まずは前提条件を整理します。 わたしの元々の英語力は次のとおりです。
○ 大学卒業後は、英語学習に取り組んだ期間もあったが断続的
○ よって今回学習を始める前のスコアも600点台と推定される
大学在学中は、英語で発言したり英作文もしょっちゅう書かなければならないクラスにいたのですが、落ちこぼれていたので、英語でコミュニケーションできるレベルには至りませんでした。
一方、個別塾講師のアルバイトで英語の授業を受け持っていたので、中学・高校レベルの英文法はかなり身についていました(実用にはいたらないが、理解していないものはないレベル)。
その頃取ったスコアが630点です。
そこから、次のとおり勉強しました。
○ 最初数か月は仕事と並行して勉強、2017年9月出産前後で少し中断し、その後再開
○ 学習時間は合計350時間
つまり、350時間程度の学習で、スコアを600点台から850点、つまり200点前後上げた形となります。
TOEICスコアを650点から850点に上げるために500時間勉強が必要、という研究もあるそうですので、それと比べるとずいぶん効率的に勉強ができた、という結果になりました。
TOEIC850点を取るために必要だった勉強法
まず、350時間の勉強の内訳は以下のとおりです。
△発音 | △中学文法 | △高校文法 | ◎単語 | ◎TOEIC対策 | △多読 | △英作文 | 合計 |
26時間 | 58時間 | 63時間 | 54時間 | 106時間 | 26時間 | 17時間 | 350時間 |
このうち、△は、「人によるけどやらなくてもいい勉強内容」です。 また、◎は、見てわかると思いますが「TOEICで高得点を取るためには必須の勉強内容」です。
しかし、TOEICで600点台から800点台を目指そうと思ったときに、
「目標はTOEICだから◎の勉強だけすればいい。つまり160時間勉強すれば、200点アップできる!」
と考えるのは早計です。
語学を身につけるためには、絶対的な「学習時間」が必要不可欠です。
例えば、わたしがやった「多読」や「文法」の時間を削るのであれば、その分をほかの勉強内容でカバーして最低でも300時間は英語に触れないと、600点台から800点台への点数アップは厳しいと思います。
(もちろん運しだいの面はあります。でもTOEICで800点台の高得点を狙おうとなさる方は、多かれ少なかれ「運ではなく、英語の実力を身につけたい!」と考えていらっしゃる方ではないでしょうか。)
というわけで、次から各勉強項目の詳細を書いていきますね。
△発音
発音は△、つまり「人によるけどやらなくてもいい」勉強です。 しかし、今まで発音の勉強をきちんとしたことがなければ、TOEICで高得点を取るためには必須です。
人間は、自分で発音できないものを聞き取るのが難しいそうです。 つまり点数の半分をしめるリスニングセクションで高得点を取りたければ、問題で読まれる文をすらすら音読できることが最低限必要なのです。
手元にTOEICの教材、なんでもよいのでありますか? もしあったら、適当な問題文を音読してみてください。
サンプル問題|TOEIC公式 ←何も教材がなければこちらからどうぞ!
すらすら読めましたか? うまく発音できない単語はありませんでしたか? 「この文章を今から100回音読してください」と言われたときに、自信を持って100回繰り返せますか?
……少しでも不安になる方は、発音の勉強から始めてください!
顔面が筋肉痛になるまで、顔(というか口)を鍛える必要があります。 単調な勉強で非常に飽きやすいですが、しっかり発音が身につかないと、今後英語学習に数百時間以上を費やしても無駄が多くなってしまいます。
わたしは、フォニックスが楽しく続きました。
Amazonのランキング上位から、気が合いそうなものを選んでもいいと思います。
わたしは最初がっつり、徐々にこつこつ、合計26時間を費やしました。
TOEICを独学で300点→890点にアップさせた方は、発音に60時間かけたそうです(勉強時間10か月、1500時間)。
(↑この学習記録はめっちゃやる気が出るので定期的に目を通しています)
◎単語
初期に発音と並行してできる勉強は、単語です。 教材は何でもいいので、とにかく、
- どこでもできる
- 隙間時間にできる
- 続けられる
ことが大事です。
わたしはスマートフォンのアプリ「mikan」を利用し、通勤時間に勉強しました。
単語を「覚える」というよりも「瞬時に意味がわかる」ようになることを目指したアプリです。
英語の文章を読むとき、いちいち単語ごとに立ち止まって意味を思い出している暇はありませんよね。 ぱっと見て、瞬間的に意味を把握して読み進めていかないと間に合いません(リスニングも一緒です)。
効率的な考え方で作られたアプリだな、と思って愛用しています。
ちなみに、こちらの単語帳のデータを元に作られていますが、単語帳を買うより安いというのもおすすめです。
もし、アプリにお金をかけるのが不安、という場合は、まずは無料の「mikan」から試してみてください。
わたしは、無料・TOEIC・TOEIC上級を併用して、54時間勉強しました。
◎TOEIC対策
ある程度、発音が身についてきたら、TOEIC対策を始めます。 (もちろん、弱点把握のために、学習初期に一回模試を解いてみるのもいいと思います)
わたしは、持ち運びがしやすいこちらの書籍を使いました。 よく練られていて、本番でも似た問題がいくつも出るなど、使い勝手がよかったです。
この「模試特急」はTOEIC一回分しか問題数がないので、800点台を目指すためには教材がもっと必要です。
サイズが大きいのが不便ですが、わたしは公式問題集を使いました。
なんせ公式なので、TOEICで点数を取るために一番効率がよいです。
問題集を手に入れたら、まずは1回、試験時間の2時間を計って解いてみましょう!
育児などで時間がない方は、リスニング45分・リーディング75分にわけて解いたり、合計2時間になるよう計りながら調整すると良いです。
2時間集中し続けるというのも、TOEICの難しさの一つですが、まずは弱点把握です。
リスニング対策
リスニング対策の基本は「音読」です。 ここで冒頭の「発音」学習が生きてくるわけです。
(ためしに変な発音で文章を暗記するまで音読してみてください、英語が身につくどころか……!)
模試を解いてみて苦手だったパートを、とにかく暗記するまで音読します。
音読のやり方ですが、わたしは英語上達完全マップを参考に少しアレンジして、一文につき最低100回は行いました。
音読パッケージ(英語上達完全マップ)のやり方を詳しく解説します
やった教材の分量は次のとおりです。
〇 パート2(応答問題)は模試3回分
〇 パート3(会話問題)、4(説明文問題)はそれぞれ模試1回分
暗記した文章はお風呂や通勤中にブツブツと暗唱していました(暗唱時間は学習の350時間に含めていません)。
本番のリスニングでは、495点中425点が取れました。
リーディング対策
リーディングは、パート5,6(穴埋め問題)だけ対策しました。
パート7の読解問題はリスニングを鍛えればある程度伸びるのですが、文法や語法は「知らないとどうしようもない」ものが多いからです。
まずは、解説がしっかりした問題集で、解き方を学びました。
この問題集は、問題のパターンごとに考え方を叩きこめます。
その後こちらの問題集でひたすら数をこなしました。
2~3周したあとに、「1駅1題」で解き方を再確認し、「400問」に戻ってまた何周かやりました。
本番のリーディングでは、リスニングと同じく495点中425点が取れました。
(パート7の最後の問題だけ解き終わりませんでした)
余談:850点を取って感じた効果的なTOEIC対策
TOEICの模試や問題集を使った勉強は、106時間やりました。
ほかの学習(多読や英作文など)に使った時間を、このTOEIC直接対策にあてていれば、もっと点数を伸ばせた気がしています。
なぜかというと、パート3,4対策で「文章を暗記するまで音読したこと」が、本番の試験でめちゃくちゃ生きたからです。
暗記して、暗唱できるようになった話題は、本番でも聞き取れるし、すぐに読み解けました。 TOEICというのは問題の形式・シチュエーションがある程度パターン化されています。
つまり、ひたすらTOEICに特化して暗唱できる文章を増やせば、効率的に点数を上げられるのです。
というわけで、就職や昇進に必要など、なんとしてでも短期間で点数をアップさせたい方には、
- TOEICの模試、問題集に特化して
- リスニングの問題を暗唱できるまで音読すること
- 別途、リーディングのパート5,6(穴埋め問題)対策を行うこと
を最短ルートとしてオススメします。
もし時間に余裕があったら、わたしならリーディングのパート7をあわせて音読します。
(多くの問題集や模試はリーディングの部分も音源がついています)
とはいえ、わたしは「TOEICで高得点を取りたい」だけではなく、「英語が使えるようになりたい」と思って英語を勉強していました。
ここからは、そのために並行してやっていた勉強内容について書きますね。
(結果として、TOEIC850点にも大いに貢献した内容となっています)
△瞬間英作文(+中学文法)
瞬間英作文というのは、つまり「英語の短文暗唱」です。
例えば、 「私は彼にチョコレートをあげた」→ “I gave him a chocorate.” というように、
2 日本語を見た瞬間英語に
3 反射的に翻訳して暗唱する
というトレーニングです。
詳しくは、このトレーニング方法を提唱した森沢洋介さんのページを見てください。
瞬間英作文のトレーニングは、中学文法レベルのかなり簡単なものから始めるため、何周か本を回して定着してきたあとは音声だけで学習ができます。
というわけで、わたしは移動中などの隙間時間を活用してこの学習をしていました。
350時間中、58時間くらいやりました。
△高校の英語文法参考書を使った音読
上記の瞬間英作文で、中学レベルの英語文法に漏れはないことがわかったのですが、高校レベルの文法は少し不安があったため参考書を探しました。
使ったのはこれです。
一番有名なのは「Forest」だと思うのですが……
高校時代に使っていてまったく合わなかったので、ほかのものを探しました。
ZESTARのいいところは以下の点です。
- 文法項目ごとに長文のスクリプトがついている
- スクリプトの音源が公式サイトから無料でダウンロードできる
- 長文がストーリー形式になっているので(そこそこ)楽しみながら学習できる
長文は、一章につき3分程度の長さのものが多いです。 自分で2,3分割して、音読の教材として利用しました。 (詳しいやり方は下の記事を見てください)
音読パッケージ(英語上達完全マップ)のやり方を詳しく解説します
63時間くらいやったところで、TOEIC問題集で音読したほうが(TOEIC高得点のためには)効率的だなと思い、教材をやり終えていませんでしたが、切り替えました。
△多読
英語を身につけるには、英語を聞く・読む時間を増やすことがやはり欠かせません。
そこで候補にあがってくるのが多読、つまり洋書を読むことです。
「学習」「勉強」って、やっぱり時間を作るのも大変だし、習慣づけてもすぐに日常から欠落していくんですよ。
だから、隙間時間や趣味の時間に「いかに英語を組み込ませるか?」というのが大事です。
わたしは小説を読むのが好きなので、単純にその小説を洋書に変換できれば、英語に触れる時間を増やせるなと思いました。
とはいえ、小説ってけっこう語彙が特殊で、とっつきづらいものが多いです。
なので子供のころに読んだ経験のある、大好きな小説で再チャレンジしました。
「おちゃめなふたご」シリーズです。
古風な言い回しも多いですが、kindleで読めば、分からない単語を即座に検索できます。
とはいえ一般的には、小説よりもビジネス書のほうが、語彙や表現が平易なためとっつきやすいです。
こちらは有名な「金持ち父さん、貧乏父さん」の子供向けバージョン。
本家よりもさらにわかりやすくて、最初の英語読書向きだと思います。
(サンプルをダウンロードするなどして、自分のレベルに合っているか確認してくださいね)
TOEIC受験までには、26時間読みました。
その後の学習ではaudibleを取り入れるなどして、多読の割合をもっともっと増やしています。
△英作文
英作文は「使える英語」を身につけるための一番の近道ですが、その分ハードルも高いです。
何がハードルかといえば……
× 書き上げた英文を添削してもらう必要がある(独学が難しい)
ということです。
一番目の「学習方法として負荷が高い」という点は、わたしは「日記を書く」から始める(つまり、難しい文章を書こうとしない)ことで克服しました。
二番目については、月謝を払って英語のコーチングを受けているので、その方に添削をお願いしています。
信頼できるコーチを見つけるのは大変だし、費用もそれなりにかかるので、オンライン英会話などを利用するのが現実的な策かな、と思います。
TOEIC受験までに、350時間中、17時間やりました。
現在は、英検受験を目指しているので、さらに力を入れて取り組んでいます(英検は3級以上でライティングのテストがあります)。
育児をしながら学習時間を確保する方法(モチベーションの高め方)
どんな勉強をするにせよ、「続ける」というのはけっこう大変です。
初日はできたとしても翌日またできるか、あるいは一週間続いたとしても一ヶ月後同じことができているか……
よっぽど好きなことだけやっているとか、強靭な意志を持っているとかでないと努力せずに続けるのは難しいです。
わたしは、努力というよりはちょっとしたコツを取り入れながら、英語学習を1年350時間、継続しました。
どんなに短い学習時間でも記録をつける
1分でも勉強したら記録をつけていました。
勉強時間計測アプリに自分のやっている教材を登録し、ストップウォッチを起動させてから勉強を始め、終わりにしたら止めます。
途中飲み物を取りに行ったり、トイレに行ったり、電車を乗り換えるのに学習を中断するときは、きちんとストップウォッチも一時停止させます。
一回3分の隙間時間だって、20回集めれば一時間です。
それを漏らさず数えることで「やってるぞ!」という気分になれるし、実際、ちゃんとやっているのです。
やらない期間があっても自分を責めない
やらない日、じゃありません。
やらない期間があっても自分を責めません。
なぜなら、やらない期間が長くなればなるほど、やけっぱちになりどうでもいいやという気分になりがちですが、そこでやめてしまったら本当におしまいだからです。
せっかく「やろう!」と決めたあの日の自分まで無駄になるのです。
だから、どんなにやれない日々が続こうと、自分を責めずに勉強を再開します。
再開初日は10分できたら上々です。
再開するパワーがあったのなら、その翌日から学習時間を増やし起動に乗せなおすことは案外たやすいです。
学習内容にこだわらない
英単語のアプリを開きながら「ほんとは文法もっとやらなきゃ」「リスニングしなきゃ」など思うことはあります。
しかし、だからといってこだわりません。
やりたくない学習を無理やりやろうとした結果やる気が失せてしまったら、まったくもって本末転倒だからです。
日本で暮らしている以上、また、多くて一日数時間しか英語の学習にあてられない状況である以上、間違いなく「すべての学習が足りていない」んです。
発音も、瞬間英作文も、単語アプリも足りません。
だから、ほかの勉強はいつかやる気が出たときに回して、今は「そのときやりたい」「やりやすい」「やってもいいかなって気分」の勉強に費やすことにしています。
定期的に「やりとげた人」の言葉を読む
そこまでやっても、いきなり徒労感が襲ってくることはままあります。
「これだけ時間を費やして本当に成果はでるのだろうか」とか「時間の無駄なんじゃないの?」とか。
でも、やろうと思ったきっかけ、初期衝動が必ずあったはずなんです。
「英語を使ってあんなことがしたい!」
「あの人みたいになりたい!」
「自分を変えたい!!!」
そんなとき頼りになるのは、やはり先人の言葉です。
すでに「やった」人、「やり遂げた」人の言葉にはやはり重みがあります。
やらなければ見えない風景があるのです。
「TOEIC280点から800点」の本は、パワフルな言葉とエネルギーに、何度読んでも感化させられます。 (TOEICで高得点をとる参考になるか?と言われると、なかなか彼女以外の人には適用しづらい面もあると思いますが)
いま隣で頑張っている仲間の言葉も頼りになりますが、それすら強がりに聞こえたり、眩しすぎて読めないときであっても、「やった人」の言葉を読めばスッと迷いが晴れることは多いです。
今後のわたしの英語学習
現在は、英検準1級を目指して勉強しています。 試験勉強に慣れているので、テストという指針があったほうがモチベーションを保てるからです。
ちょっと長期計画ですが、2019年後半~2020年前半で受験するつもりです。
合間でまたTOEICを受けてみるかもしれません。
このブログでまた報告しますね。
<累計500時間勉強しました>
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